トレードでお取扱いする革靴はお客様にお届けする前に下記の靴磨きを行っております。(一部商品を除く)
プロの職人によって一点一点丁寧に磨かれていく工程をご覧ください。
国内セレクトの雑貨バイヤーや、インポートブランド(コールハーン、ブルーノマリ)の販売や営業を経て、思うところありこの仕事へ。
きっかけは某インポートブランドにて勤務している折、靴のメンテナンスや修理にお困りの方が多くいらっしゃる事を知り飛び込みました。
特に、顧客様の「バックベルトのサンダルが壊れたので捨てちゃった。」の一言が衝撃的で、お伺いしたところ、修理が十分に可能なトラブルにもかかわらず、ご相談いただけなかった事が残念だったことを胸に思い続け、今日に至っています。
現在は、トレード、ブリックレーンなどweb通販業者様をはじめセレクトショップや個人顧客様にご契約をいただき靴のメンテナンス業のはしくれにおります。
専用のリムーバーを使いインソールの汚れを丁寧に落としていきます。
インソールはお客様の足に触れる大事な部分。
この工程は絶対に手が抜けません。
靴全体をムラなく馬毛のブラシでクリーニングします。
クリーナーは使わず丁寧にブラッシングを重ねることで表面や革と革の隙間に溜まった汚れを落としていきます。
ブラッシングの後はクリームを使ってのクリーニング。
革の表面に付着した汚れや古い靴墨をきれいに落とします。
この際洗浄成分の入ったクリーナーを用いないのがプロのこだわり。
洗浄成分の添加されたクリーナーはデリケートなレザーに悪影響な場合も。
時間をかけアニリンクリームやニュートラルカラーのシュークリームなどの出来るだけマイルドなオイル系のクリームを用い丁寧に汚れを落としていきます。
細かい個所のクリーニングにはペネトレイトブラシを使うと便利。
コバとアッパーの間に溜まった汚れやブローギング部分などのクリーニングは大変役立つブラシです。
ステッチ周りも要注意。
ステッチ付近に溜まった汚れは強敵です。
ブラシやクリームを使いつつ最後は指先での細かい作業。
ブラッシングであらかた汚れの落ちた靴をさらに固く絞った布で拭いていきます。この際に革のコンディションを出来る限り見極め、今後必要なトリートメント、メンテナンスを決定します。
料理に例えると、ここまでが下ごしらえ。
ここでの手間は仕上がりに大きな影響を与えます。
クリーニング作業で20分~30分の時間がかかります。
必要に応じてペイントリノベーターやシュークリームを使用して補色します。
貴重なヴィンテージのドレスシューズ、せっかくの一足も日焼けや退色していたら台無しです。
ペイントリノベーターやシュークリームを使用し出来る限りオリジナルの色に戻していきます。
革の種類、色味にあった適切なクリームを選んで使用します。
また、クリームを塗る際に使用するブラシや布も靴の部位や革の種類などで微妙に変えて使用します。細かい個所は指にクリームを塗り繊細な作業。
靴全体にクリームを均等に行き渡らせ、余分なクリームは落とすイメージで。
ポイントはブラッシング方向を一方向に決めて作業すること。
こうしておくと、後でクロス(布)での磨き作業がしやすくなるのが豆知識。
クロスはやわらかいコットン素材を使用します。
ブラシでのばしたクリームで丁寧に磨きあげます。
靴全体に適度な光沢が広がります。
アッパーの磨きの後はコバ、アウトソールのクリーニングも行います。
まず初めに、コバの荒れた部分を粗めのサンドペーパーで平らにしていきます。
作業面がある程度きれいに整ったら目の細かいサンドペーパーで仕上げます。
コバインクを塗布し10分程度乾かします。
最後に、同色のクリームを入れ、磨いていきます。
アウトソールのクリーニングは素材に応じて作業します。
ラバーソールの場合は特にクリーナなどは用いず、水と竹ブラシで細かい溝の部分まできれいにしていきます。
レザーソールの場合、汚れを落とした後、ソールモイスチャーで栄養を与えます。
基本的にはパラレルではなく、シングル紐通しに致しております。
(※主にドレスシューズ中心ではございますが、オークション本文中に記載がある場合に限ります。)